この記事のコンセプト
**和モダンのスタイル解説に一点集中したやさしい特化記事**
こんなこと思った経験ありませんか?
▶︎「SNSやホテルで見かけるあのおしゃれな部屋のスタイルの名前は何?」
▶︎「インテリアやリフォームをおしゃれにしたいけれど、どうすればいい?」
▶︎「スタイルのイメージが浮かばないぞ」
▶︎「そもそものビビッとくるアイデアや、簡潔でやさしいホッとする解説が欲しい」
デザインやビジュアルは形がきっちりしていないので言語化が難しいものですよね。
しかも、センスが必要なのか?とか悩んだりもしますよね。
でも住んでいる空間を”美しく癒されるオシャレ部屋”にしたいって思いませんか?
そんな悩みをズバッと解決する記事を作りました。
初心者向けの超やさしくわかりやすい解説をご賞味あれ。
▶︎TikTokのハッシュタグ「#インテリア」に関連する動画の総再生回数は、約29億2,721万6,990回となっています。
▶︎星のや東京、エクシブ系列のサンクチャリーコート高山など、有名な高級ホテルもコロナ禍を機に「和モダンスタイル」の客室設計がグングン加速しています。
部屋のオシャレもトレンドが日々変化。一緒に流行に乗っかってイケてる部屋にしてしまいましょう!
1. 和モダンとは?スタイルの基本解説
【和モダンの基本定義】和風建築 + 都会風スタイリッシュ
▶︎「和」:日本風
▶︎「モダン」:現代的
畳・木材・ふすま・障子など、日本人の伝統的な美学の詰まった空間である「和風建築」と、直線的で都会風のスタイリッシュな「モダン建築」をかけ合わせたインテリアです。
和風建築は簡単に言うと和室のことです。
似たようなスタイルで、「和洋折衷」「和洋ルーム」などがあります。定義の境界線は正直あいまいな場合がありますが、そのあたりはゆるーく捉えてもらって全く問題無しです!
”なんとなくスタイリッシュな感じ”が強めに表現されていたら和モダン
くらいのノリでいきましょう。オシャレは自分の感性が最優先。
◯ 和洋折衷イメージ1 欄間の障子(和)・ちゃぶ台(和)・ソファ(洋)・ガラス照明(洋)
画像:和洋折衷の家
◯ 和洋折衷イメージ2 障子(和)・ふすま(和)・神棚(和)・ハイテーブル(洋)
画像:RoomClip Takenoyaさん
◯ 和洋ルームイメージ1 リビング
画像:エクシブ六甲
◯ 和洋ルームイメージ2 寝室(ジャンルとしては和モダン)
画像:エクシブ六甲
まずは”なんとなく”の認識でOKです!
2. 和モダンの主な特徴と魅力
2-1-1. 和室との区別
まず、あえて一言で表現すると「和洋スタイリッシュ融合」です。
和室というとどんな部屋を想像しますか?
おそらく、たいていの方がイメージする和室が正しいと思います。
⚫︎木
⚫︎竹
⚫︎和紙
⚫︎畳
⚫︎ふすま
⚫︎障子
こういったものをイメージしますよね?
◯ 和室イメージ
画像:草津温泉山本館
こんなのです。
”ザ・和室!”って感じの馴染みのある落ち着いたインテリアですよね。
これはこれで味があり、ゆっくり眠れそうで最高ですよね。
和室の文化はよく『引き算の美学』という表現をされます。できるだけ無駄な要素を取り除いたものこそ美しい、といった世界観ですね。”禅”です。
グローバル社会の中では控えめで大人しいと言われがちな日本人の長所でもある感覚を、研ぎ澄まし、昇華した先で見事に再現されていった空間なのです。
2-1-2 続いて和モダン
先ほど、和モダンは「和洋スタイリッシュ融合」と表現しました。
先ほどの和室を再確認した上で、もう一度この表現を意識して画像を捉えてみてください。
◯ 和モダンイメージ
画像:シャーレアイビー定山渓
どうですか?
先ほどよりも「和洋スタイリッシュ融合」が少しピンときませんか?
完璧です。あなたはもう和モダンの世界に一歩踏み出しました。
▶︎ 和の要素:畳・木材格子
▶︎ 洋の要素:ソファ・天井の間接照明・ガラス張り
2-2. 和モダンで得られる効果
**落ち着き・高級感のいいとこ取り**
なんといってもこの二つの効果が大きいですね!パッと見の色合いで目にうるさくない感覚が生まれますし、さらには部屋全体の見晴らしがよく、まるで高級旅館や高級ホテルに宿泊しているかのような感覚になれます。一種の幸福感とも言えます。
みなさんは、このような効果を生み出している要素は何だと感じましたか?
まずはご自身が感じるままに思い描いてみてくださいね!
以下の記事で要素の解説を丁寧にしていきます。
オシャレは自分の感性が最優先。究極的には100%主観でオッケーです。
3. カラー別で見る和モダンインテリア
3-0. 色の黄金比が大事
インテリアに色の黄金比率というものがあることをご存じですか?
ワタクシは結構最近まで全く知りませんでした!
もしご存じでなくてもご安心ください。解説します。
黄金比というのは、人間がもっとも美しく感じるバランス割合のことをいいます。
クレジットカードの縦横比、パルテノン神殿の縦横比にも採用されている比率で、
約5:8の割合だそうです。(正確には1:1.618)
◯ パルテノン神殿
◯ パルテノン神殿 黄金比 【約5:8】 *クレジットカードもこんな感じです*
これと同じで、インテリアの配色のバランスを考えるのにも黄金比というものが存在するのです。
ちょっとかっこいい表現で、空間の雰囲気やデザイン意図を表現するために色をどのように配置するか、どの色をどの程度使うかなどを計画的に決定する手法のことを”カラースキーム”といいます。
【他にも素敵な比がある】
「大和比」と呼ばれる1対1.414の比率もあるみたいです。(だいたい5:7)
薬師三尊像、法隆寺の他、多くの生け花、仏像の顔などには、大和比が使われています。やっぱ法隆寺ってすごいんだね。
色の黄金比とは
「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の配色割合のことを表します。
⚫︎ベースカラー
▶︎ 空間の「土台」となる色。
▶︎ 主に天井・壁・床など広い面積に使われ、空間全体の雰囲気や印象を決定。
⚫︎メインカラー
▶︎ 空間の「主役」となる色。
▶︎ ソファやテーブル、カーテン、ラグなど大きめの家具やファブリックに使われる。
▶︎ ベースカラーと調和しつつも、空間にメリハリや個性を与える。
⚫︎アクセントカラー
▶︎ ごく小さい面積に使われる、鮮やかな配色。いわゆる差し色。
▶︎ クッションやランプシェード、小物、アート、花瓶などに使われる。
▶︎ 空間の引き締め・遊び心・個性をプラスできる。
【配色:理想の黄金比】
**あくまでも目安ですが、勉強していてとても参考になりました。**
次は、実際に実例を見ながら黄金比の理解を深めてみます。
3-1. ナチュラルベージュ | オフホワイト | ブラック | ダークブラウン
画像:craftdesign
⚫︎ベースカラー:ナチュラルベージュ
床・キッチン・天井・テレビ台
⚫︎メインカラーカラー:オフホワイト
壁・琉球畳・ソファ
⚫︎アクセントカラー:ナチュラルウッドブラウン / ブラック / ライトグレー
床・キッチン・天井・掘りごたつテーブル・テレビ・座布団
【印象】
▶︎ ナチュラルカラー中心で優しく温かな配色。日光との相性が抜群。
3-2. ベージュ | グレイッシュブルー | ライトグレー | ブラック
画像:星のや東京
⚫︎ベースカラー:ベージュ
畳・壁紙・天井
⚫︎メインカラーカラー:グレイッシュブルー
壁のアクセント部分
⚫︎アクセントカラー:ライトグレー / ブラック / ウォームホワイト
ソファのファブリック(生地)・家具の一部・小物・壁の一部・クッション類
【印象】
▶︎ 間接照明と相まって、高級旅館のような非日常的な安らぎと洗練性を持つ
▶︎ 落ち着きよりはデザイン性にやや寄せた設計
3-3. ブラック | ライトベージュ | グレー | ゴールド | ディープレッド
画像:エクシブ湯河原離宮
⚫︎ベースカラー:ブラック
テーブル・壁・カーペット・テレビ台
⚫︎メインカラーカラー:ライトベージュ / グレー / ナチュラルブラウン
壁・ソファー
⚫︎アクセントカラー:ゴールド / ディープレッド
奥和室の壁面・壁の一部
【印象】
▶︎ 明るい・暗いのコントラストが明確で重厚感や豪華さを感じられる
▶︎ ディープレッドが無いと、”オシャレだが暗さが目立つ単調な部屋”という印象になる可能性がある
▶︎ ダウンライトでドラマチックな照明効果
どうですか?
3種類のスタイル例を紹介しましたが、それぞれかなり個性が違いませんか?
そうなんです。ちょっとした配色で個性のバリエーションが大変豊富な点も和モダンが愛される理由の一つなのです。ワクワク。
4. 【おしゃれ重視】和モダンを再現するコツと 実践例!
4-1. ”何となく好き”は最強
繰り返しますが、オシャレは究極的には自分の感性が最優先だと思っています。
これはあえて断言しておきます。
▶︎「わたしはネイビーが落ち着くのよね・・・・」
▶︎「僕は小豆色が幸福感を感じるな〜」
▶︎「拙者はグレーの琉球畳が粋に感じるのでござる」
▶︎「弱そうな男性が好きなのよね」
▶︎「わしはミステリアスな女の子が好みなのじゃ」
全て大正解です。恋愛と同じなんです。”自分がいいと思うか”が重要です。
今風に、”モダンに”言うならまさに「多様性」です。
ちょっと前の言い方なら「全部ちがって、全部いい」の精神です。
自分の感性に正直に決めていいんです。インテリアやリフォームについてのスタイルを学べば学ぶほど、ワタクシはその答えに集約していきました。
それでも、少しでも皆さんのインスピレーションのお手伝いになればと思い解説の記事を書くことにしました。
次の和モダン画像、皆さんはどれが”何となく好き”ですか?
画像:ル・バンベール湖郷
画像:嬉野 萬象閣 敷島
画像:人吉温泉 あゆの里
どれもそれぞれ味があって最高ですよね!
1枚目の画像は和紙を連想させる落ち着いたカラーの壁紙が用意され、2枚目の画像は壁、カーペット、クッションにどこか和柄を現代風に解釈したテイストを感じ、3枚目は抹茶を思わせるクッションのアクセントカラーに間接照明が温かな雰囲気を演出し…………..
なんて解説もできてしまいますが、ここではひとまず感性で決めるというお話でしたので割愛します。
次の内容はちょっぴり実践に近づきます。やさしい解説をします。楽しんでいってください。
4-2. 「広さ」「低さ」「真っすぐさ」を確保する
この記事はあくまでも「スタイル解説特化」がコンセプトなので、「どのように家具を揃えるか」「どこで買うか」「コスパがどうだ」などの具体的な再現方法はメインの内容ではないのですが、少しだけお手伝い記事をご用意しました。
重要な要素は3点。
▶︎【広さ】
▶︎【低さ】
▶︎【真っすぐさ】
これにつきます。
⚫︎先ほどご紹介したこちら
広い!低い!真っすぐ!
これだけで和モダンの70%は達成できたと言っても過言ではありません。
そのくらい”広さ”と”低さ”と”真っすぐさ”は重要なのです。
4-3. 実例でちょっぴり実践してみる
先ほどの上記画像に、どう近づけるかちょっぴり実践的に考えてみます。
実践1: 【和紙風カーペット】
▶︎ 絣や縮を再現したカーペットで簡易的に用意できそうです。
実践2: 【壁の幾何学的な木材】
▶︎ 木製の壁タイルを使用して簡易的に再現できそうですね。
実践3: 【ローテーブル】
▶︎ 低く、綺麗な木目で直線的な素材を選ぶとよさそうです。
実践4: 【木材使用のソファ】
▶︎ 低く、綺麗な木目で直線的な素材を選ぶと良さそうです。
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【その他】
⚫︎ 天井に直線的な間接照明
⚫︎ 幾何学アート
⚫︎ 提灯風のペンダントライト
⚫︎ エメラルドグリーンの陶器でアクセント
⚫︎ 幾何学柄のクッションでもアクセント
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こんな感じで揃えていくと大規模リフォームをせずとも近づけそうですよね!
ぜひチャレンジしてみてください。
5. 失敗しない!和モダンコーディネートの注意点
”和モダンくずれ”をしてしまう時は?
インテリアは和モダン以外にいくつもスタイルがあります。
中には和の要素と似ているスタイルもあって、そちらとの区別がつかなくなってしまう場合が多いみたいですね。
今回はそういった”和モダンくずれ”のパターンを紹介させていただきます。
◯アジアンテイストになってしまう
画像:Sayaの風
【回避ポイント】:
⚫︎ 濃い色の木材を使わない
⚫︎ ウォーターヒヤシンスのチェアやベッド台を使わない
⚫︎ 曲線系の家具を使わない
⚫︎ 植物感を強くしすぎない
⚫︎ 天蓋を使用しない
上記の場合、この5点を意識するとかなり和モダンに近づけそうです。
◯ジャパンディテイストになってしまう
画像:ウェスティンホテル横浜
【回避ポイント】:
⚫︎ ニュートラルカラーを多くしすぎない
(ホワイト・アイボリー・ベージュ・グレー)
⚫︎ 和紙素材、障子、畳を取り入れる
⚫︎ カーペットの素材に絣、縮の柄を取り入れる
⚫︎ ソファに明るい色の木材を使用する
上記の4点に絞りました。ジャパンディスタイルは結構スタイル解釈の幅が広いので他にも細かい工夫がありますが、シンプルになるようにポイントを絞りました。
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